安藤大起/マーベラスウッド代表「ふとした瞬間に癒やしをくれるのが文房具です」
万年筆を愛する方に、その出会いと魅力についてお話していただく「Life&Pen」の第22回は特別編です。世界各国から希少な材料を集めて、職人とデザイナーで共同開発する高級木軸筆記具ブランド「マーベラスウッド」の代表・安藤大起さんにお話を伺います。
今、木軸ペンは、密かなブームとなっています。若い世代からの注目も高く、文房具業界を盛り上げる存在のひとつ。中でも「マーベラスウッド」は、八文字屋OnlineStoreでも人気の高い商品です。
しかし、ブランドの詳しい情報は少々ベールに包まれています。なぜ木軸にこだわるのか、特徴である木材はどこから入手しているのか。気になることは山程あります。今回は特別に代表である安藤さんにメールでインタビューをさせていただきました。
「木軸」の魅力は、 模様や色の美しさと手に対する優しさ
八文字屋:文房具との出合いとして、初めて自分で買った文房具を教えてください。
安藤さん:製図用のシャープペン「ステッドラー/925 25-05(シルバー)です。ブレがなく、安定感があり、しっかりと文字を書けるのが良かった
八文字屋:文房具は安藤さんにとってどんな存在ですか?
安藤さん:日常生活や仕事に欠かせない大事な道具であるのと同時に、ふと
八文字屋:「マーベラスウッド」を立ち上げた経緯を教えてください。
安藤さん:一般的なペン(シャープペンシル、ボールペン、万年筆)から、木軸ペンに興味を持ったことが始まりです。
「ファーバーカステル」の伯爵コレ
企画した当時(2020年頃)は、木軸
木軸ペンと一般的な
八文字屋:木で作る文房具の魅力とは、なんですか?
安藤さん:模様(杢目)や色の美しさと手に対する優しさだと思います。模
金属ペンのローレット(金属の表面に凹凸をつける加工のこと)は手が滑りにくくなることを目的として作ら
「マーベラスシリーズ」は、シャープペンシルとトライカラーボールペン(3色ボールペン)
木軸に搭載されているグリップは、そういう不具合を抱えている方でも手が痛くなりに
八文字屋:「マーベラスウッド」を支える職人とは、どのように出会ったのでしょうか?
安藤さん:「マーベラスウッド」のブランドコンセプトに要求される高いレベ
八文字屋:安藤さんが企画されてから、1本のペンが完成するまでの制作過程を教えてください。
安藤さん:構想(コンセプト、デザイン)後に設計を完成させ、材料調達に入ります。その後、職人による試作を2〜3回して、量産します。以上が主な流れです。
八文字屋:世界各国から集められている希少な木の材料は、どのように入手されているのですか?
安藤さん:世界中の銘木店から調達しています。(南極以外の5大陸)。
八文字屋:今後、作ってみたいものはありますか?
安藤さん:2022年3月のシャープペンシルの発売からブランドがスタート
ブランドがスタートしてから、年月がそれほど経っていないので他
実は万年筆についても考えていはいて、いずれは出したいと思っています。
また、木軸のペンに合う革のペンケースなどペン以外も構想として
マーベラスウッド
2022年にスタートした木軸を主体とする高級筆記具ブランド。世界各国から集めた希少な材料を用いて、職人とデザイナーが共同開発をしている。すべてが1点もので、天然素材ならではの風合いや経年劣化が魅力のひとつ。主な製品は、シャープペンと3色ボールペン。