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しろくまななみん/イラストレーター・動画クリエイター「自分が本当にやりたいこと、好きなことを発信しています」

万年筆を愛する方に、その出会いと魅力についてお話していただく「Life&Pen」。第33回は、イラストレーター/動画クリエイターをされているしろくまななみんさんです。

職業:イラストレーター
保有万年筆:約5本

ものづくりが好き!からイラストレーターの道へ

ーー現在、イラストレーターとして活躍されていますが、いつ頃から目指されていたのですか?

「大学生のときにSNSに『SEKAI NO OWARI』のファンアートを載せ始めたのが、ひとつのきっかけだと思います。いろんなファンの方と繋がりたいのもありましたし、自分のキャラを作って発信をしていました。その中で『デザインフェスタ』というオリジナルであればプロでもアマチュアでも出展できるアートイベントに参加したのも大きいですね。ものづくりの楽しさを知る機会にもなりましたし、自分が本当にやりたいことを再認識する場にもなりました」

ーー大学を卒業後は、すぐイラストレーターにはならずに会社員もされていたんですね。

「いきなりフリーランスのイラストレーターになるのは、無理だろうと思う現実的な自分がいました。なので、会社員をしながらデザインやそれに必要な知識を学べれば一石二鳥ではないかと思い、未経験でも入れる会社を探しました。即戦力になる人を求める会社が多かったんですが、奇跡的に未経験OKの会社に就職!そこで平日はデザイナーとして修行のような気持ちで働き、イラストのSNS発信を継続。その期間も出られそうなイベントには出展して、自分の作品で表現することは続けていましたね」

ーー会社員時代に、デザインの基礎知識を身につけられたんですね。

「PhotoshopやIllustratorなどのデザインに使うソフトの使い方をマンツーマンで教えてもらいました。その時に学んだことが今、かなり力になっています」

ーー会社員を辞めてフリーランスになろうと決意した出来事などがあったのですか?

「ある程度、知識がついてきたときに改めて『本当にやりたいことは何だろう』と考える悩ましい日々が続いていました。そんなときにSNSで『ぬいぐるみを作りませんか』というクラウドファンディングのお声がけがありました。SNSを通じてこういうお声がけもあるんだ!と驚いたと同時に、フリーランスでもやっていけるかも?という自信に繋がりました。次第にイラストレーターを極めていきたい気持ちが強くなっていました」

ーーイラストレーターになられて、わりとすぐに著書を出されていますよね。

「会社を辞めて半年ほど土台を固める作業を進めていた頃にコロナ禍が始まりました。ちょうどコロナのニュースを目にするようになった時期にYouTubeを始めたんですが、動画投稿のテーマが『お家で楽しくお絵かきしよう』だったので、うまい具合にマッチしたんだと思います。たくさん反応をいただくようになった頃にワニブックスさんからお声がけいただいて『ゆるっとかわいいイラストの描き方-ボールペン1本で、センスいいってほめられる!』という本を出させていただいたんです。本当にあれは奇跡だったなって思っています」

SNSの発信には自分の"好き”を詰め込んでいる

ーーイラストを発信し始めた頃と作風は変わらないのですか?

「そうですね。高校生ぐらいのときにかわいいイラストが好きだと気づいて、そこからあまり変わっていないと思います。もう完全に好きなようにやってきているんですけど、絵の原点はカナヘイさんかもしれないです。中学生のときにカナヘイさんの本に出会って、あのコロッと丸い感じの絵に憧れていました。ファンアートを始めたあたりから、自分は現在のタッチで描いていこうと決めて、セカオワはじめ、いろんな人の絵を描きまくっていました」

ーー今もSEKAI NO OWARIのファンアートは続けているんですか?

「ファンアートはあまりしていないかもしれないです。でも先月もライブには行きました!昔は、セカオワの方たちのラジオを聞いて、その議事録をイラストにして発信していたことも。一番熱くファン活動をしていたのは大学生時代かもしれないです」

ーーそうなんですね!ななみさんは、SNSでの発信の仕方がすごく上手ですよね。

「いやそんなこともないんです。SNSってやっぱりまだまだ難しいなって思ってる部分も大きいです。私の場合は動画投稿が向いているのかな…?と思い始めて動画を多く投稿していますが、それも試行錯誤の連続。でもやっぱり自分がやりたいものが一番なのかなって最終的にはなってきました。 下手に『これ見たいんじゃないかな』と狙った動画にするとウケなかったり。一時期は、フォロワーを増やすためにいろいろ考えたりして、 うまくいかなくて悩んでいたときもあったんですけど、実際にイベントに来てくれるファンの方が『ななみんさんが自由に載せてくれるのが一番いいです』と言ってくださる方が多くて。じゃあ自由にやっちゃおう!と思い始めています」

ーーたしかに、あまり狙った動画だと逆に冷めちゃうみたいなのはありますね(笑)。ななみんさんの動画はトーク力も魅力のひとつだと思っています。

「ありがとうございます。みなさんが聞き取りやすいようにゆっくり話そうと思っていたんですが、文房具の紹介動画だとどうしても興奮してきちゃって(笑)。でも、もうありのまま続けています」

ーー動画の編集も自分でされているんですか?

「そうです。動画を撮影するのも編集も、声撮りもすべてスマホでやっています。本当はちゃんとしたカメラで撮ってパソコンで編集するのがいいんだと思うんですが、スマホだと、電車の移動時間や寝る前などちょっとしたスキマ時間にも編集できるので便利なんです。その手軽さが動画配信のハードルを下げてくれています」

文具女子博でガラスペンと出会う

ーー2021年にガラスペンと出会われたようなんですが、元々興味があったんですか?

「初めて文具女子博に行こうと思った年でした。事前にどんなお店があるのかを調べたときに、『Paraglass』さんがラムネモチーフのガラスペンを出されていたんです。軸を持つと本物のラムネのようにカラカラっとなるガラスペンに一目惚れしました。ただ文具女子博の人気を知らなかったので、何も考えずに行ったらすでに売り切れ…。別のガラスペンが残り2点だけ残っていて、それを試し書きしている間に1本が売れ…。もう買うしかない!試しに買ってみるか!と勢いもあったんですが、 それがものすごく書きやすくて感動。少しずつガラスペンにハマっていきました」

ーー運命的な出会いですね。そのときはインクも買われたんですか?

「インクの知識がない状態だったので、近くのブースで無難な色のインクを買いました。ガラスペンを使い始めてから、インクの奥深さを知り、すべてが始まりましたね。動画投稿もガラスペンが増えていって、インクを見たら買っちゃうというような…(笑)。怒涛のガラスペンライフを送っております。最初に欲しいと思った『Paraglass』さんのガラスペンも今は持っています」

ーー怒涛の(笑)。ガラスペンは何本くらいお持ちなんですか?

「今は数えるのをやめていますが、かなりあるのはたしかです!YouTubeでガラスペンを使った配信もしていますし、コレクションではなく、どれも本当に使いたいものを買っています」

ーーイラストをボールペンで描くのとガラスペンでは、描き方は変わりますか?

「ガラスペンは気を抜くとインクだまりというか、細かすぎるとひとつになっちゃうことがあるので、 なるべく線と線の間を空けて描いています。 ゆっくり描いているとインクが徐々に紙に染みてきてしまうので、サッサッと手早く書いたりとかも。ペン先は細字のほうが細かいところが書きやすいですが、簡単なイラストやボリュームが欲しいときには太字も使っています」

ーーガラスペンで描いたものは、ガラスペンでしか出せない味がありますよね。

「ガラスペンは、見た目から非日常感がありますよね。『今から私はインクを使って描きます』という過程も楽しくて。今日のインクはどうしようと悩む時間もですし、描くとガラスのザリザリした感じを味わえたり、インクが紙にのる様子、インクによる濃淡も良い。描いてすぐと乾いたときで色味が違うのも素晴らしい。そういう他のペンでは出せない非日常感があるというのが大好きなポイントです」

LIGHTIVE」&「TSUWAIRO」の組み合わせが最強

ーー万年筆との出会いも教えていただきたいです。

「1番初めは、大学生のときに購入した『PILOT/kakuno』です。ただそのときはインク=面倒くさいと思ってしまって、最初のカートリッジが終わった時点で使うのをやめてしまいました。また使い始めるまでは、だいぶ長い期間がありました」

ーー最近の配信では、よく万年筆を使われていますよね。

「そうなんです。今は、ほぼ毎日万年筆を使っています。『PILOT/LIGHTIVE』に出会ったのが大きいですね。他の万年筆も使ってみましたが、最終的にここに戻ってきてしまいます。まず非常に書きやすく、インクも滑らかに出てくれます。私は『TSUWAIRO』という万年筆用顔料インクを使っているのですが、このふたつの組み合わせがベストマッチ!ファンの方の間でも『ななみんといえばLIGHTIVEとTSUWAIRO』と言うぐらい配信でもおすすめしちゃっています」

ーー仕事でも使う機会は多いですか。

「もはや万年筆は常に身に着けておく存在にすらなっています。手の届く範囲に置いて、メモ、落書き、手帳など、どんなときでも使いたい自分がいます。インク欲は、ガラスペンと水筆で十分満たしているので、LIGHTIVEはそれを超えたところにいる気がします」

日本のあらゆる場所で個展をやるのが夢

ーー今年は約1か月の個展を開催されたそうですね。

「個展開催はイラストレーターになってからの大きな夢のひとつで、過去にも2回開催させていただきました。1か月の長い期間は初めてだったので、とても貴重な経験になりました。会場の埼玉まで北海道や遠方から来てくださった方もいて、わざわざ足を運んでくださる方がいらっしゃることもとても嬉しかったです」

ーーななみんさんのファンの方は、文房具が好きな人が多いんですか。

「私のイラストが好きでその流れから文房具が好きになった方と、文房具が好きで見つけてくださった方と半々いる気がします。お子さんが動画を見て家族で好きになってくださった方もいらっしゃいました!大人と違って高級文具は買いにくいので、安価だけどいい文具を教えてくれたり、ファンの方から学ぶことも多いんです」

ーーお小遣いを貯めて高級筆記具を買いたいってお子さんも多いみたいですよね。今後の活動目標はありますか?

「日本中で個展をやってみたいです。会いに来てくださった方々に私のほうから会いに行きたいと思っています。SNSが通してオンラインのみの繋がりだったファンの方たちとオフラインでも繋がれたらいいなと考えています。もうひとつ大きな目標としては文具メーカーとコラボ商品が出したいです!私の発信から文房具に興味を示す人が増えてほしいですし、盛り上がっていったらいいなと思います。もっともっと文房具に携わっていけるイラストレーターになることが目標です」

お気に入りの1本:PILOT/LIGHTIVE

この万年筆に出会ってから、万年筆で書く楽しさを知りました。「TSUWAIRO」と合わせて使うのがおすすめです。「ほぼ日手帳」との相性もバッチリ!

PROFILE

しろくまななみん

イラストレーター、動画クリエイター。ゆるっとかわいいタッチのイラストを得意とする。InstagramやYouTubeでの文房具紹介、イラストの描き方配信が人気を博し、SNS総フォロワー数は50万人超え。著作にゆるっとかわいいイラストの描き方 - ボールペン1本で、センスいいってほめられる!』(ワニブックス)、『手帳&ノートのミニイラストの描き方 - いつものペンで、ゆるっとかわいい! 』(ワニブックス)などがある。

Instagram @srkmnnmn
YouTube しろくまななみん
X @nnmn_7

 

構成・文/中山夏美

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